見えない工夫 - Information
実は80mmが誕生した背景には森さんの存在といつも使っていた森さんの湯のみの存在があります。森正洋のデザインを越えたい。そういう気持ちであの湯のみをデザインしました。セラミックジャパンで打ち合わせをした時に使っていたその湯のみを持参したことがあります。80mmの全体色を決定する「柚薬(ゆやく)」のサンプルとして持っていたのですが、そこで驚くべき発見というか認識をしました。森さんの湯のみはぱっとみ「一色」に見えて口周りだけ茶色の柚薬がかけられているのですが、実は内側と外側で「柚薬の色」が違ったのです。その2色のつぎめ(境目)を隠す為に茶色の縁取りがしてあることを大橋社長に教わりました。とんでもない事をさりげなくしている事に驚きました。たぶん森さんの仕事全てにそういう「見えない工夫」がなされているんだと思います。そしてそれらはこれまでに生み出されたあまたの陶磁器に対する学びと現場の経験が元になっていると確信します。